現在の正式な町名は「錦糸」で“町”は付きません。
一方、駅名は開業当初から「錦糸町」を採用。駅名の慣用が広がって地名イメージとしても定着した、駅名先行タイプのネーミングです。

有力説は錦糸堀（きんしぼり）という運河の名に由来する説。近世〜近代にかけて水運の要で、のちに埋め立て・暗渠化されました。絹糸（錦の糸）にちなむ美称説も伝わる“ロマン枠”。

本当。大横川や横十間川などの運河が街を縦横に走っていました。埋め立て後は親水公園や緑道として再生し、今も町割りに“水の記憶”が残ります。

楽天地は戦前から続く娯楽・興行のブランド。映画館やスケート、温浴といった“街の娯楽”を束ねた名称で、錦糸町では映画文化の系譜を今に残すキーワードです。

昭和初期に整備が進んだ、地域の中庭。戦災と復興を経て規模と使い道が広がり、今はスポーツ・イベント・桜の名所と、用途の重ね着をした公園に育ちました。

あります。JR（総武線）の駅は明治生まれの古株。一方、半蔵門線の駅は平成に入ってからの開業で、地下鉄直通で都心〜渋谷方面への導線が一気に強化されました。

1947年、本所区と向島区が合併して「墨田区」に。錦糸町は旧本所側に含まれるエリアで、職人町と水運の記憶を色濃く引き継いでいます。

JRは総武線各駅停車のラインカラー＝黄色のJB系番号、地下鉄は半蔵門線のZ13。地図アプリで駅を探すとき、色＋記号で覚えると旅が少し玄人っぽくなれます。

Yes。江戸〜明治の物流は舟運が主役。錦糸堀・大横川・北十間川といった水路が先にあって、のちに道路や鉄道が上書きされていきました。都市の層を感じる散歩が楽しい。

オリナスは“織る＋+us（私たち）”の造語系、アルカキットは「アルカ（Arcade/Areaの意匠）＋キット（セット）」の複合ネーミングとされます。“人と時間を織る街”を掲げる、言葉のデザインが秀逸。